こんにちは!arikoです。急遽、水納島に行くことになって島内散策してきました!
沖縄最後の秘境と呼ばれる島をご存知ですか?宮古諸島にある「水納島(みんなじま)」という島のことです。沖縄には水納島という島は2つありますが、この記事でご紹介するのは宮古諸島の水納島です。
運良く上陸できた私が宮古諸島・水納島の基本情報をお伝えします!水納島は離島マニアでもなかなかたどり着けないと言われている憧れの的ですよ!
・水納島の様子を見たい
・マニアックな離島を知りたい
・沖縄の離島に興味がある
離島難易度 ★★★★★
宮古諸島・水納島の基本情報
まずは宮古諸島・水納島の場所・行き方・規模感などの基本情報です。
宮古島と石垣島のほぼ中間にある多良間村・水納島
水納島は、多良間島という隣の島と合わせて多良間村に属します。ちょうど石垣島と宮古島の中間地点にあるのが多良間村です。宮古島の西67kmのところに多良間島があり、水納島は多良間島のさらに8km北にあります。
宮古島→多良間島→水納島。1日では行けない水納島
次に、水納島へのアクセス方法。水納島へ行くには必ず宮古島と多良間島を経由していくことになります。
水納島までのアクセスパターン
1、宮古島から船で多良間島へ。多良間島から船をチャーターもしくはマリンツアーに参加。
2、宮古島から飛行機で多良間島へ。多良間島から船をチャーターもしくはマリンツアーに参加。
とにかくまずは多良間島へ行こう
水納島に行くにはまずは多良間島にたどり着かなければなりません。沖縄本島から直接行けない島(直行便がない島)を「二次離島」といいますが、多良間島は沖縄本島から直接行けないため二次離島になります。多良間島へは宮古島を経由するしかありません。
そして、今回の目的地である水納島はさらにその多良間島を経由しなくてはならず、日本の有人離島では唯一の「二次離島との間にしか航路がない島」となります。果てしなく遠いですね。多良間島へは宮古島から飛行機もしくはフェリーで行くことができます。
【フェリーたらまⅢ】
宮古島の平良港と多良間島の多良間港を結ぶフェリー
運航日:日曜日以外の毎日
便数:1日1往復
所要時間:2時間
<時刻表>
平良港9:00発→多良間港11:00着
多良間港13:00発→平良港15:00着
※上記は2023年1月現在の時刻です。フェリーたらまⅢの運行について詳しくはこちらをご参考ください。
【飛行機】
琉球エアコミューター(RAC)が宮古島ー多良間島間を結んでいます。
運航日:毎日
便数:1日2往復
所要時間:25分
多良間島で船をチャーターもしくはマリンツアーに参加
多良間島から水納島へ行く方法
●チャーター船を手配
水納島在住の宮國さんにお願いする(往復30,000円程度)
●マリンツアーに参加
水納島への島渡し&ツアーを行っている《マリンサービス島心》さんなどのツアーに参加すれば、水納島に上陸することができます。料金は10,000円前後です。
多良間島から水納島までは約8kmで、穏やかであれば15〜20分程度で到着です。しかしこの島の間がなかなかの荒路で、波が高いこともしばしば。そのため、海の状況や天候に恵まれないと水納島には上陸することができません。時には激しい揺れの中40分近くかかることもあります。機会に恵まれず、せっかく多良間島まで来ても水納島までなかなか行けない人も多いのです。
これが「沖縄最後の秘境」といわしめる理由の一つでもあります。
たらまゆうでたまたま話しかけた方が《マリンサービス島心》のオーナーで、翌日水納島の調査のために役場の人と行く用事があるからと、なんと船に乗せてもらえることになりました!天気も快晴で海も穏やかで、とにかく運が良かったです。
住民3人!人間よりヤギが多い島
2015年当時、水納島に住んでいる人数はたったの3人でした!
どんな島か気になりますよね。水納島の島の様子をご紹介します。
2015年現在の住人は1世帯のみ
かつては200人以上の人が住んでいた水納島ですが、現在は住んでいるのは宮國さんという1世帯のみ。牛の放牧などをして生活されています。1世帯だけなのでもちろん水納島の中には商店などはありません。宮國さんたちは定期的に隣の多良間島で買い物をされているそうです。
意外にも整備されているきれいな島
水納島に上陸して驚いたのはそのきれいさ。上陸する港から島内内部の集落へ向かう道などがきれいに整備されているのです。島民数がこれほど少ないのだから無人島に近いのではないか・・・と想像していたことを申し訳なくなるほど島は整備されています。
とてもシーンと静まり返っていますが、自然が豊かでとても心地の良さを感じる離島でした。
実は宿泊可能な宮古諸島・水納島
実は、水納島には泊まることができるのです。
水納島に住居を構える宮國さんが所有するコテージに、1グループ限定で泊まることができます。「コテージ」と名は付いていますが、普通の民家のようなもの。宿泊したい場合は事前に宮國さんに予約をする必要があります。
人が住んでいる島なので当たり前ではありますが、電気水道ガスなどのライフラインは整っています。電気は隣の多良間島から海底ケーブルを通じて送電されているそう。水道は貯水池に溜まった雨水が流れてきているため、飲み水には適さないそうです。
次行く時は泊まってみたい!
人が多かった時代の名残も
水納島島内には、井戸や石垣などかつて人が多く住んでいた頃の名残を見ることができます。石垣は、実はサンゴが積み重ねられたもの。よく見るとサンゴの細かい気孔が確認できます。サンゴが石垣に使われることは沖縄の離島ではよくあることですが、水納島でも沖縄らしい一端を見ることができました。
100年前の宴会の跡を見つけました
島内を歩いていると、木の根元に一升瓶や貝殻が雑多に置いてある場所を発見しました。「これ、100年前の宴会の跡だよ」と、島内を案内してくれた方が教えてくれました。貝殻は、お皿代わりにしたとのこと。かつてはこの島に確かにたくさんの人が暮らしていたという歴史を感じることができておもしろかったです。
100年前ってそこまで大昔ではないので妙にリアルに感じました!
沖縄最後の秘境・水納島の見どころ
さて、決して観光地ではない宮古諸島・水納島ですが、それでも訪れたら注目したい見どころをご紹介します!
小中学校跡
集落の入り口すぐにある小中学校跡です。道のすぐ横に学校によくある高い鉄棒が残されています。小中学校は1978年に廃校となってしまいました。建物は跡形もありません。
宮古遠見台からの景色は絶景
ここが個人的には水納島の中で一番の絶景ポイントではないかと思います。東海岸の高台「宮古遠見台」からの眺めです。ここに上には草木をかき分けて行く必要があり、案内されなければ分からなかったと思いますが、登った先の海はどこまでも遠浅で美しい光景が広がっていました。
水納御嶽(みんなうたき)
宮古遠見台の近く、森の中にある御嶽です。村指定文化財に指定されています。15世紀後半に多良間島を統治した土原豊見親の叔父にあたるミンナペーユヌスという人を祀っているとされる聖域です。御嶽の入り口には鳥居も設置されています。厳かな雰囲気です。
津波避難所から集落を一望
こちらは集落の入り口にある津波避難所です。比較的きれいな建物で目立つため、すぐに見つかると思います。この建物は階段で自由に登ることができます。広々とした集落、草原、森、海と水納島をぐるりと一望することができ、島の様子がよくわかるポイントです。ぜひ登ってみてください。
宮古水納灯台
今でも現役で動いている灯台です。海抜21m。江戸時代の津波によって全没したくらい海抜の低い水納島の中では最も高い場所になります。
ヘリポート
どんなに小さな離島でもヘリポートはだいたいあります。水納島にもしっかりとしたヘリポートがありました。灯台のすぐそばにあります。
天然記念物が普通に歩いている
小さな離島あるあるですが、水納島にも天然記念物が普通にそこら中を歩いていました。ヤシガニやオカヤドカリです。捕獲される心配がないためか、かなり大きなヤシガニにも出会いました。
ヤシガニは高級食材として沖縄ではよく食べれられていますが、無断で捕獲することは禁止されているので気をつけてください。
過去1!海の中の美しさがハンパない
最後に、海です。私はこれが水納島の一番の魅力ではないかと思います。とにかく海が美しいです。島をサンゴ礁が取り囲んでおり、海中の中はまさに「楽園」という言葉がふさわしいです。
写真がなくて残念なのですが、色とりどりのエダサンゴが視界いっぱいに広がっていて、息を飲む世界でした。それまでに見た沖縄のどこの海よりも美しいと感じました。
服のまま飛び込みました!
この時私は島内散策だけだと思っていたため水着を来ていなかったのですが、なぜか包丁を持って海に飛び込むオーナー。船の上にはなぜか私のために用意されていた3点セット(水中マスク・シュノーケル・フィン)。
「早く来なさい!」と海の中から叫ばれ、水着を着ていませんでしたし状況を理解できませんでしたが、とりあえず言われるがままに服のまま海に飛び込みました。
そこで飛び込んできたのが、先述のような光景。言葉を失い、ただただ感動していました。水中カメラを持っていなかったことを心から後悔しました。
包丁を持ったまま飛び込んだオーナーはというと、水中7mくらいのところでガリガリとシャコガイを剥がしていました。剥がしたシャコガイは両手で持つ必要があるほど立派なもので、それを持って水面に上がるオーナー。私は海の中に残された包丁を水中に取りに行きました。
漁師の方も同行していたので、シャコガイを獲ってその場で食べさせていただきました。海のものは、獲れたてをそのまま船の上で食べるのが一番おいしい。この時もとても実感しました。
人に汚されていない自然が残る島
水納島は全く観光地化されていません。そのため、島内にトイレやゴミ箱などはありませんから不便を感じるところもありますが、それが水納島の良さだと感じます。
森が結構深い
水納島に行って気をつけたほうがいいのは、意外と森が深いということです。整備された道が数本ありますが、それを外れると険しい森に入ります。まるでジャングル。ガイドを付けない場合は、迷子にならないように気をつける必要があります。
衝撃!白骨化した牛がそのままに
水納島で驚いたことがあります。それは牛の骨がそのまま地面に残されていたこと。
動物が自然の中で息絶えるという、命の連鎖を感じた瞬間でした。
運が良ければ行けるはず!沖縄最後の秘境・水納島
運が良くなければ行けない、と離島マニアや沖縄在住の方でも上陸したことがある人が少ない離島・水納島。物理的にも遠いしなかなか大変ですが、行き着いた先は天国のように美しい海と、限りなくあるがままに残された大自然があります。
人が多く出入りする離島とは全く違う装いの水納島。島内を歩くだけでも異世界に来たような感じがして不思議な気持ちですよ。「何もない」を楽しむ離島・水納島、興味が出たらぜひ一度遊びに行ってみてください。
ここから私の「沖縄有人離島全制覇10カ年計画」は始まりました!